建築仕上げ材(ボード材等)加工アシスト機「i-Bow2」
2026.04.22 米国・アリゾナ州で開催された「Building Transformations 2026 U.S. Industry Summit」に参加しました。
大阪府大阪市北区天神橋2-5-16 星合ビル6F
2023.09.01 i-Bowショールームを開設しました。
〜生成AIとクラウドを統合し、ボード加工の作図・共有・加工連携をデジタル化〜
弊社と竹中工務店は共同で、建築内装仕上げ材(ボード材等)の加工アシスト機「i-Bow2」※1向けに、生成AI技術およびクラウドを統合した施工支援システムを開発しました。
本システムは、クラウド基盤「i-Bow Cloud(アイボー クラウド)」上に、加工用CAD図自動生成アプリ「AI i-Bow(エーアイ アイボー)」を実装したもので、ボード加工に必要な一連の作業をデジタル化する新技術です。
技能工がボード材加工のために描いた手書き図を撮影するだけで、画像データがクラウド上に取り込まれ、AIが加工用CADデータへ自動変換します。生成されたCADデータは独自開発のCAM技術※2を介して「i-Bow2」の加工動作へさらに変換され、ボード材が加工されます。
これにより、従来は技能工が担っていたCAD作図による加工指示が不要となり、操作負荷の軽減とさらなる生産性向上・省人化が実現しました。
※1 ボード材を自動切断する加工ロボット。株式会社爽美、株式会社竹中工務店、他3社により特許取得済み
※2 Computer Aided Manufacturing ここでは、CADデータに基づき、機体を動かし加工を実現する技術。
開発の背景
弊社と竹中工務店は、2022年に建築仕上げ材(ボード材)加工アシスト機「i-Bow2」を開発し、専用アプリ「YUBI CAD」により、スマートフォンやタブレットから直感的に加工データを作成できる仕組みの実現に取り組んでまいりました。
一方で、ボード加工データの作成には、技能工がタブレット端末上で専用CAD操作を行う必要があり、とりわけ熟練技能工や、鉄骨造建物に求められる複雑な形状の作図においては、操作習熟度や作業負荷が普及上の課題となっていました。
そこで今回、技能工が従来から用いてきた「手書き図」を起点に、AIが加工用CADデータを自動生成する新たなワークフローを開発しました。これにより、CAD操作の負担を軽減することで現場での生産性を高めました。
本システムの特徴
1.手書き図を撮影するだけでAIが加工用CADデータを自動生成
本システムでは、技能工が描いた手書き図をスマートフォン等で撮影すると、AIがその画像を解析し、加工用CADデータを自動生成します。これにより、CAD操作に不慣れな作業者でも容易に加工データを作成することができます。
2.クラウド上で画像・CADデータを一元管理
撮影した手書き図画像やAI生成データは「i-Bow Cloud」上で集約管理され、関係者間で即時に共有できます。情報共有から加工までをシームレスに連携できるため、現場生産効率の最適化を支える基盤としての活用が期待されます。
3.従来の「YUBI CAD」と併用可能
従来通り、専用CADアプリ「YUBI CAD」による手動作図も可能です。さらに、AIが生成したCADデータを編集し、新たな加工データを作成することもできます。今回、同アプリについては視認性や操作性の向上を目的にUI/UXの改善も行いました。
4.技能工の表現慣習を踏まえたAI設計
本AI技術は、技能工の間で共有されてきた特殊な手書き図表現をベースに解析するよう設計されています。従来の慣習や表現の意味合いを踏まえつつ、一部の記号や寸法値の記載方法を統一することで、より高精度な解析とデータ生成を実現しました。
現場適用
本システムは、2025年9月に株式会社オクジュー(社長:熊本辰視)により、関東圏内作業所で初めて適用されました。関東圏で導入がすでに進んでおり、本システムの適用範囲の拡大と内装工事におけるDX推進の加速が期待されます。
今後の展開
本機のレンタルについては、爽美により、2026年9月から、近畿圏で順次開始予定です。また2027年6月からは、大規模現場内に数十台規模のi-Bowシステムで構成された加工ステーションの展開も計画しています。弊社と竹中工務店は現場課題の解決に必要な技術領域を横断的に取り込みながら、建設現場の生産性向上と省人化に貢献してまいります。
今後は、現場における情報から人員までを最適化運用する「現場共有クラウド型施工プラットフォーム」へと発展させていきます。そして、必要な技術領域を自在に連結させていくことで、効率化・品質向上を実現する施工の基盤へと発展させていきます。
▼㈱爽美は令和8年度国土交通省SBIR建設技術研究開発助成制度に採択されました。
https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001348.html
令和7年度 https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001211.html
令和6年度 https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000121.html
令和5年度 https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001013.html
2026.06.30 株式会社竹中工務店より「i-Bow2」がプレスリリースされました。
▼竹中工務店HPはこちら
https://www.takenaka.co.jp/
※1 株式会社爽美より商標登録出願済み
※2 当社、株式会社竹中工務店、株式会社アクティオ、AvalonTech株式会社にて特許取得済み(特許第7545128号)
実際の施工例
【重量】約 120kg
【サイズ】幅:2,230mm/高さ:1,200mm/奥行き:1,130mm
【対応OS】Android6 以降(iOS 対応予定)
【その他】現場内の移動・取回しを念頭においたコンパクト設計
技能工の手書き図面を生成AIが読み込み、解析・または推察することで熟練技能工の「描く」技術をそのままデジタル化する『AI SVG変換解釈一体型アプリ』を開発しました。
技能工が現場で描く手書き図面をスマートフォン等で撮影し、アプリが画像内の線や寸法を読み取り即座にCADデータ(SVGコード)に変換。生成したSVGコードを「SVG CAM」に直接インポートすることにより手入力の作図手間を省いたボード加工が可能となりました。
この技術により、高齢の技能工や外国人技能工でも「i-Bow2」を容易に使用出来るようになり、特に大規模現場では業務効率が飛躍的に向上します。
CAD/CAM/CAPPの研究開発をスタートしました
2024年7月~、弊社は金沢大学製造技術研究所との共同研究をスタートしました。
設計BIMファイルと3Dスキャン結果を同期させたBIMから現地の躯体及び壁軽鉄下地組の状況、窓開口、配管、不陸等の環境情報を統合し、技能工のノウハウに対応した施工の順序や部分加工や分割、接合する等の計画全体を統合して工程を組み立てる壁面自動認識CAPPの研究開発を開始しました。
面倒なボードへの墨付け作業を省き、ボードの加工裁断を実現
従来、ボード貼り作業は熟練の作業員が、寸法実測、ボードへの墨付け、手作業に よるボード加工切断、やすり掛け、貼り付けを二人一組で行っていました。「i-Bow2(アイボーツー)」は、スマートフォンアプリから指操作で作図することで、面倒なボ ードへの墨付け作業を省きます。「たわみ補正システム(※1)」により山積みされたボ ードの加工切断を上部のボードから順次行い、直下の新品ボードを傷つけることなく 連続した加工が可能です。さらに従来は切断面の面取り加工(手作業による面取り及 びヤスリ掛け)が必要でしたが、「i-Bow2」は切断と同時に面取り加工を行う切削刃を 新開発しました。これにより、ヤスリ掛け不要で高品質な加工を実現します。一連の作業で発生する粉塵が飛散しないように集塵機能も加えて、作業場所を汚さず作業員の清掃の負担も軽減しています。※1「たわみ補正システム」:高性能なセンサでボードのたわみを計測し、たわみ補正プログラムにより正確に補正して加工します。
専用スマートフォンアプリ「YUBI CAD」を開発
誰でも加工したい図形や曲面を直感的に指で作図入力可能なユーザーインターフェイス「YUBI CAD」(スマホ・タブレット専用アプリ)を新たに開発しました。 本来であれば、PCからCAD/CAMソフトウェア(コンピュータ数値制御を用いた工作機械を動作させるためソフト)を用いてi-Bow2を操作する必要がありますが、そのCAD/CAMを使えない人でも簡単にタブレットで操作可能なCAD/CAMアプリケーションを製作し、UIは使いやすくカスタマイズしました。「YUBI CAD」には加工データの保存・編集機能に加えて豊富な図形テンプレートも備え、H鋼やデッキプレート等の切り欠き加工が容易になります。それらの図形データをオフィスで作図する事も可能でWEB端末上から相互に送受信できます。これにより複雑な形状の加工や同一形状の加工を効率的に行うこともでき、新たな図形テンプレート等のアップデートで情報の蓄積やリモートでも必要な情報をタイムリーに提供、支援することで現地での作業効率が向上します。
1台のi-Bow2に複数の端末からWi-Fiで同時接続し順次ボード加工が可能
作図した加工形状は離れた場所からでも Wi-Fi で i-Bow i-Bow2 本体に送信しボードを自動加工することができます。
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スマホ/タブレットで操作できる
オリジナルアプリ「YUBICAD」 -
ターゲットを指で移動し加工寸法を指示できる
アプリのインターフェースイメージ
可搬性に優れたトランスフォーム機構を開発
移動時には本体の加工台を直角に回転させて立てる事が可能で全幅が小さくなり、作業時の1,130㎜から格納・移動時は950㎜に可変させることでコンパクトになり、一般的な室内の扉の開口部の移動がスムーズに行えます。可搬性に優れ、軽量(総重量:120㎏)なため、商用バンにも積載が可能です。さらに、電源は100Vを使用し作業環境を選ばない設計となっています。
最先端のセンシング技術を取り入れ、i-Bowは新たな次元へ
今後は「i-Bow3」、「i-Bow4」と順次カスタマイズすると共に、BIMデータを基にAIによって⽣成されたボードの割付情報と施⼯場所をセンシングした環境情報を重ね合わせたデータを「i-Bow」に転送して加⼯する事で、更なる⽣産性向上と廃材の低減を⽬指した研究開発を⾏っていきます。近未来の内装⼯事は⾰新が始まっています。
①3Dスキャン
②3Dモデルの作成
③3DモデルとBIM情報を結合(imerso)
④生成AI/自動認識CAPP
⑤壁面選択
⑥自動的にボードをカット
※これからのi-Bow運用イメージ
爽美が描く建設現場の未来予想図
協調制御を通じて、省人化・無人化を実現するための各種マシンを検討中。









