Duet AI in Google Workspace 革命的な５つの機能を詳しく解説！

みなさんご存じの通り、2023年は、ChatGPT や Bard といった生成AIが一気に花開いた歴史的な一年となりました。

これまでは「2040年」とされていた「シンギュラリティ」が、すぐそこまで来ていると感じざるを得ないくらい、生成AIは異次元のインパクトをもたらしていますよね。

シンギュラリティ（Singularity）とは、人工知能が人間の知性を大幅に凌駕する時点や、それにより起こる社会や生活の変化を示す概念のことです。

生成AIが私たちの生活に浸透していくことで、いろいろなことが大きく変わっていくのは間違いありません。

仕事でも、時間のかかる困難なタスクをAIで自動化することによって、人間はより価値の高いことに集中できるようになる。その結果、社会全体の生産性や創造性が向上し、世界はどんどん豊かになっていく。
そんなポジティブなシナリオが、Duet AI in Google Workspace の登場によって、さらに現実味を帯びてきました。

Duet AI in Google Workspace とは

画像出典：AIと Google Workspace の新しい時代

Google Workspace アプリ群 に搭載された生成AIが、私たちの仕事の生産性を劇的に向上させてくれるという夢のようなツールが、 Duet AI in Google Workspace です。

2023年5月にその概要が発表され、2023年9月5日には、ついに企業ユーザーを対象に一般提供が開始されました！

Duet AI in Google Wokrspace で具体的に何ができるようになるのか？気になるところですよね。

そこで今回は、Google Workspace が公表した公式ガイドブックをベースに、2023年9月時点で公表されている機能をご紹介していきます。

公式ガイドブックのタイトルは、『Duet AI in Google Workspace： A new and powerful way of working with generative AI』です。

仕事のあり方を変える5つの革命的機能

前提として、現段階でも Google Workspace アプリ群には AIが組み込まれているということを確認しておきます。
文法・スペルチェック、スマート作成、スマートリプライや、データ探索機能などがおなじみですね。これらは Language-driven（言語駆動型）と呼ばれるものです。

公式ガイドブックによると、Duet AIでは、Generative languege （生成言語）とGenerative imagery（生成イメージ）を主要モデルとして使うとしています。

Duetとは日本語にすると「二重奏」。つまり Duet AI とは、生成言語と生成イメージがハーモニーを奏で、これまでにはなかった新たな価値を生み出すというイメージです。

Generative language（生成言語）が搭載されることで、 Gmail や Google ドキュメントにおいて、文章の要約や返信のためのテキストが生成できるようになる。つまり、文脈に応じた提案を Duet AI がしてくれるということです。

また、Generative image（生成イメージ）が組み込まれることによって、プロンプト（AIに与える命令）に応じて、全く新しいイメージを作り出せるようになります。この機能はGoogle スライド や Google Meet に搭載されます。

それでは、公式ガイドブックをベースに、掘り下げて見ていきましょう。

1. Help me write

Google ドキュメントと Gmail において、テキストの生成、既存コンテンツの精査、校正の提案などを支援してくれます。

例えば以下のようなことが可能になります。
●トピックに関するプロンプトを入力するだけで、初期ドラフトを作成してくれる
●長さ、トーン、スタイルを調整し、場所、ステータス、カスタム変数などの関連するスマートチップを自動的に追加。ドキュメントの読みやすさと、全体の流れを向上させてくれる
●簡潔さ、繰り返しの排除、適切なトーンの選定などの校正を提案してくれる
参照元:『Duet AI in Google Workspace： A new and powerful way of working with generative AI』

　いずれもうれしい機能ですが、特に「文脈から判断して、適切なスマートチップを自動追加してくれる」という機能が楽しみですね！ 最近のスマートチップの充実は、この伏線だったのかもしれませんね。

2. Help me organize

organize（オーガナイズ）は、構築する、系統立てる、整理する、片付けるという意味になります。

具体的には、あなたがやりたいことを簡単に説明するだけで、Google スプレッドシートに表が作成してくれます。

さらにはセルデータの文脈を理解してラベル付け、データの分類までを代行してくれるのです。手動でのデータ入力が必要なくなりますね。

公式ガイドラインでは、以下のような具体例が挙げられています。

プロンプト：
「1日間の営業キックオフイベントの議題を作成してください。セッションの説明とステータスを記載してください。」

3. Help me visualize

visualize（ビジュアライズ）ということで、視覚化、可視化してくれるのかこの機能ですね。プロンプトを入力することで、オリジナルのスライド プレゼンテーションを作成してくれるのが、Help me visualize です。

テーマにそったプレゼンテーションの構成を組んでくれたり、独創的なスライドイメージを即座に作成してくれるのです。
ガイドブックでは、「エッフェル塔の前に立つキリン」のイメージが一瞬で生成されている様子が紹介されています。

これまではスライドのイメージにあった素材をイチから作ったり、購入する必要があり、手間だけでなくコストもかかっていました。Help me visualize が搭載されることで一気に解決です！

またスライドのデザインに時間をかける必要がなくなるので、生産性が劇的に向上することも間違いありません。

4. Help me connect

connect（コネクト）は、もうおなじみの「つなげる、接続する、連絡する」という意味です。

一日中、会議だらけで疲れてしまうし、欠席した会議に追いつくのは大変なことです。
Duet AI を使用すれば、あなたの会議疲れを軽減し、より充実したものにすることができます。

8月30日に発表された情報では、Google Meet に新たに追加された Duet AI が紹介されています。

例えば、まるで撮影スタジオにいるかのように、ビデオ会議の品質が向上し、18言語の翻訳キャプションも搭載されるとのこと。オンラインビデオ会議のウィークポイントとされてきた、画像や音質の面が改善され、ネットワークの遅延も起こりにくくなり、さらに言語の壁も乗り越えてくれるようになる。オンラインビデオ会議が、とても快適なものになりそうです！

また、リアルタイムの文字起こしや内容を基に、ToDoリストの作成も支援してくれるようになるということも発表されました。会議録はAIが作成してくれるということが当たり前になりますね。

さらに面白いのが “attend for me” という機能。なんと Duet AI があなたのかわりに会議に参加してくれて、あなたのメッセージを代弁してくれたり、会議の内容をまとめてくれたりするそうです！

また、Generative image（生成イメージ）によって、Google Meet のカスタム背景を作成することが可能になります。現在も次々と背景が追加されていますが、プロンプトを入力することで、よりカスタマイズされた背景を追加することができるようになります。

5．Help me create an app

ノーコードでアプリを作成できる Appsheet にも Duet AI が組み込まれます。これによって今よりもさらに簡単に、状況に応じたアプリを作ることができるようになります。

プロンプトを入力するとアプリが作成されるという魔法のようなツールが、まさに現実のものになる。ワクワクしますよね！

Duet AI で新しい時代の働き方を

今回は Google Workspace 公式ガイドブックをもとに、Duet AI in Google Workspace で何ができるようになるのかということを見てきました。2023年9月時点での情報ですので、これからどんどん新たな機能が追加されていくことでしょう。

ガイドブックの最後には、セキュリティとプライバシー、データの保護に対する Google の姿勢も詳しく記載されており、この革命的なツールを安心して使用できるということが伝わってきました。

Google は「責任あるAI」の開発についてコミットしてくれています。

Duet AI によって確実に私たちの働き方が変わり、人間はより価値の高い仕事に集中できるようになる。
そんな未来がすぐそこまで来ています。

Google のツールは日々進化しています。その機能をうまく取り入れ、仕事に活かすことで業務効率化を図れます。
イーディーエル では、Google アプリの単なる機能紹介、操作説明ではなく、場面に応じて生産性を神速で劇的に向上する活用術、よりスマートな働き方をするための方法をわかりやすくお伝えする 各種セミナーをご用意しております。

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