2022.11.20
Google がつくった美術館を知っていますか?
Google がつくった美術館を知っていますか?
いよいよ11月も終わろうとしていますが、秋といえば芸術。
皆さんは、Google がつくった美術館があることをご存じでしたか?
といっても、もちろんリアルな美術館ではなく、クラウド上の美術館。それが Google Arts & Culture です。
世界80か国、2000以上の美術館・博物館の作品を所蔵
Google Arts & Culture では、世界中の美術館に所蔵されている美術作品を高解像度の画像で閲覧できたり、博物館・美術館内をストリートビューで実際に歩いているかのように体験することができるサービスです。
2022年11月現在で、世界80か国、2000以上の美術館や博物館の作品が公開されており、サイトを開くたびにそのコレクションは増え続けています。
所属作品は、20万点以上の芸術作品の高解像度デジタル画像、700万件の作品、1800以上の博物館のストリートビュー、3000点以上のオンライン展覧会に及ぶというから驚きです。
たとえば、いま東京国立博物館では、創立150年を記念した国宝の特別展が開催されています。この展示は事前予約制ということもあり、チケットは発売開始するやいなや完売が相次ぎ、実際に博物館に観に行くのは非常に困難となっています。
ですが、この特別展の目玉である国宝「観楓図屏風」は、70億画素の超高解像度で撮影された画像が Google Arts & Culture で公開されており、パソコンやスマートフォンがあれば、好きなときに心ゆくまで自由に拡大して細部まで鑑賞することができるのです。
アプリなら、あの名画を部屋に出現させることも可能!?
この Google Arts & Culture ですが、Webサイトだけでなく、App Store や Google Play からアプリをインストールして楽しむこともできます。
アプリでは、スマホのカメラで撮影した写真を著名なアート風に変換してくれる機能や、色で芸術作品を検索してくれる機能など、単なるバーチャルミュージアムにとどまらない Google ならではの仕掛けが沢山あります。
その一部を紹介すると…
・Art Transfer:スマートフォンなどで撮影した写真を、ゴッホやムンク、草間彌生、葛飾北斎、レオナルド・ダ・ヴィンチなど一流の芸術作品のスタイルに変換できるフィルター機能です。
こちらは、セミナー中の弊社代表平塚を「ムンクの叫び」風のタッチに変換してみた写真です。
・Art Selfie:インカメラで自分を撮影すると、絵画の中に登場する人物で自分に似ている人物を探し出して認識し、提案してくれる機能です。提案された写真は保存したり、SNSでシェアしてコミュニケーションすることができます。
・Art Filter:インカメラに写っている自分が、フェルメールやゴッホ、はたまた自由の女神などさまざまな芸術作品と合成されて表示される機能です。
ゴッホの「火のついた煙草をくわえた骸骨」で合成してみましたが、もとの面影はなくなってしまいました。
・Art Projector:AR機能で、さまざまな芸術作品を自分の部屋など、好きな場所に実物大で出現させることができる機能です。あの名画や彫刻に息がかかるくらい近寄って鑑賞することができます。
近くの公園に、ゴッホのひまわりを出現させてみました。
また、自宅に絵画を登場させるのではなく、一部の美術館・博物館では逆に、展示されている作品にスマホのカメラを向けると詳細や説明が表示されるという試みも実施されています。
この Google Arts & Culture ですが、運営は Google Cutural Institute という非営利団体が行なっています。所蔵される作品は絵画や彫刻などの芸術作品にとどまらず、歴史上の出来事や世界の文化などにも及び、その数は日々増え続けています。
歴史上の出来事や人物も、豊富な写真とともに閲覧することができます。
これも、Google の掲げる使命である「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」を具現化するプロジェクトであるといえるでしょう。
海外旅行に行けなくても、世界各地の芸術作品やランドマーク、世界遺産を楽しめる Google Arts & Culture。 自宅で鑑賞してみませんか?
Google 式10Xリモート仕事術
――あなたはまだホントの Google を知らない (日本語)
平塚 知真子 (著) 単行本 – 2020/11/25